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2011年9月16日 (金)

無料ならいいけど

スンがどこかから、「蒸気でアイマスク」を出してきて、隣りで目に当てている。

「あ、いいなー。それ、気持ちいいよね」
と私が羨ましそうに言うと、スンが、
「ラベンダーの香りもあるよ」
と言う。

「でも、これはムリョウ」

これを言葉通りに「無料」だと思ってはいけない。スン語辞典にかけると、ちゃんとわかる。

「これは無香料」

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2011年9月 8日 (木)

最近はサンバで。

スンが自分で、いわゆる自営業という形で仕事をするようになってから、マレーシアに滞在する時間が長くなった。そして、いろいろなマレーシアの優れた商品を見つけては、日本や中国に輸出する方法を考えている。先日も、マレーシアに一ヶ月以上滞在していたところに私が合流し、一緒に帰って来る際に、新しい商品の検疫と通関手続きをした。手続きは品目ごとに必要書類が異なるので、一回一回が新たな勉強だ。検疫所、税関、保健所などに通っては教えてもらうことになるのだが、相談官が親切で、本当に助かっている。

そんな苦労や勉強をしながら輸入した物を日本で販売するルートを開拓しなければならず、これにもまた、多くの方の協力が必要だ。

先日は、スンは日本の輸入会社の方をある方からご紹介いただいて、打ち合わせと夕食に出かけて行った。

家に帰って来ると、スンはいつになく興奮していた。お会いした方がこれからの仕事のキーパーソンになりそうだ、ということもあるが、連れて行っていただいたお店が新鮮な海鮮料理の専門店で、とても美味しかったらしい。

スン 「イカが生きたまま出てきてね…」
私 (おぉ、よくびっくりしなかったね、このマレーシア人)
スン 「吸盤が口に吸い付いて来るんだよ!」
私 (わぁ、そりゃ興奮するね)
スン 「魚は全部、アクアリウム(水族館)に生きたままいる」
私 (お、それは本格的!っていうか、生け簀ね)
スン 「新鮮な魚がまるごと出てきて、さばいてくれるんだよ」
私 (ふーん!確かにすごい!)
スン 「刺身に頭と尻尾が付いていて…!」
私 (本格的な活き造りね)
スン 「みんなで四種類の魚を食べたんだけど…キンタイメ!キンタイメ!すごいでしょ」
私 (ん?それは、金目鯛のことかな?)
スン 「あと、サンバ!」

サンバ!

ブラジル人のダンサーの陽気な声とサンバミュージックが聞こえた…と思ったら、ここでさすがに笑いをこらえきれなくなった。

サバね、鯖。

スンは更に興奮して言った。
「本当にすごかったよ。日本に7年住んでいて、あんなお店、初めてだった!」

うーん、私は生まれてこの方、ずっと日本に住んでいるけれど、一度もそんなお店に行ったことない!(私が連れて行かなかったわけじゃないから!)

さて、後日、この話を友人たちにしたところ、
「サンバって、サバじゃなくて、サンマのことじゃない?」
という指摘が入った。

あれ?サンマか?妻の「スン語辞典」がうまく変換しなかったか?

そこで、本人に改めて確認。
「この間食べた魚、ほら、サンバ。あれ、サンマのことだったの?それとも、サバ?」

すると、スンは自信をもって答えた。
「サンマじゃないよ。サンバ。サンマとサンバの違いはわかるよ」

ふむ。微妙に違うけれど、言いたいことはわかった。

やっぱり、鯖ね。
よかった、妻の勝ち(勝ち負けじゃないけど)
.

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