2008年3月 5日 (水)

マレーシアの旧正月(その4)-花火と爆竹

マレーシアの旧正月のクライマックスは、なんと言っても花火と爆竹だ。

中華系の家では、ほとんどすべての家が爆竹を盛大に鳴らして、魔除けをする。特に大晦日の深夜近く、日付が変わる頃になると、あっちでもこっちでも爆竹の連打で、耳がおかしくなりそうだ。

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そして、家によっては、打ち上げ花火も楽しむ。

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スンの家は、お父さんが船のエンジンの修理などをするエンジニアなので、なんと、花火の着火台を自分で作ったのだという。

こんな着火台が家にあること自体、日本ではありえないと思うのだが・・・。
(着火台の足元に置いてあるのが打ち上げ花火)



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そして、打ち上げる前の花火の山。


この花火を打ち上げると、こんなに本格的な花火となる。
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これでも家庭用としては「小さい方(!)」らしいが、日本では数万円しそうなこの花火。

なんと、1個 8 リンギット(約250円)!!

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そして、いろいろな花火が24発連打できるこの「花火ボックス」は 1箱 20リンギット(約600円)。

動く映像で花火をお見せできないのが残念だが、本当に、これは家庭用とは思えない花火大会を危険なほど(笑)間近で見ることができ、とてもとても楽しかった。

「本当は、法律で禁止されているんだけど、クチンではまだ警察も片目をつぶって見逃してくれているんだよね」
とみんな笑っていた。

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・・・そして、爆竹大会が終わった後。
辺り一面、道路は真っ赤になっていた。

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2008年3月 4日 (火)

マレーシアの旧正月(その3)-お寺で

旧正月の日、私たちは2回、お寺に行った。朝のお参りと夜のお参りと。

マレーシアの国教はイスラム教だが、人口の約30%を占める中華系マレーシア人の多くは仏教徒なので、町のところどころにお寺が建っている。もちろん、モスクもあるし、インド系のヒンズー教の寺もある。

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さて、そのお寺も旧正月となると、盛大に飾り付けをする。
赤い提灯も夜になると明るく灯り、可愛らしい。


旧正月には、参拝者が願いごとを書いて、木に結びつけると願いごとが叶うと言われている。私もさっそく一枚、「許願卡」という紙を買って願いごとを書いた。

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2月17日付けの記事にも書いたが、この日は亡くなった先祖にベジタリアン食をお供えした。まるで肉が入っているような豪華な料理だが、肉類は一切使っていない。真ん中の白いパンのようなのが 「發(ファー)」 という縁起が良い蒸し菓子。
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「笑佛」という幸福をもたらす仏(?)の笑顔も、お供え物が多い旧正月は、いっそう輝いているように見える。右手前の黄色い紙はお金の象徴。やっぱり、中華系の人々が願うことは、「金回りがよくなること」 らしい。
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また、お寺の一角には、個々の願いを込めた、ろうそくを灯してあり、とても幻想的で美しい。
ろうそくに張ってある名前の下に 「合家」 と書かれているのは、家族全員の安泰を祈るもの。「貴人」と書かれてるうのは、運の強い人が現れて人生における様々な場面で助けてもらうことを祈るもの。特にビジネスをする人は、このろうそくを買うのだそうだ。

…確かに、マレーシアの中華系の人たちのビジネススタイルを見ていると、ほとんどの物事がコネ(人脈)で動いているような気がする。だから、運の強い人のサポートがあれば、自分のビジネスもうまくいくようになるのだろう。
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お寺という祈りの場にも、中華系のキーワード、「開運」=「金持ち」「ビジネス成功」が見え隠れする旧正月。

神聖な場所だと思っていたのに、やっぱり大晦日の最後は、盛大に爆竹を鳴らし、賑やかで楽しい新年を迎えた。

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